開けてびっくり!これは誰の遺骨?



 書類を揃え改葬許可証を入手し、遺骨を取り出すためにお墓を開けてみると、誰のものかわからない遺骨が出てきた!
 昔のお墓を改葬しようとすると、こんなこともありえます。
 お墓に入っているのは祖父母と父の遺骨だけだと思っていたのに、出てきた骨壷は4つ…。正体不明の遺骨が出てきた場合、どのように改葬手続きを続ければよいのでしょうか。


改葬許可証は遺骨の数だけ取得する


 改葬(お墓の引越し)は、お墓に納められている遺骨の引越しともいえます。
 一度お墓や納骨堂などに納めた遺骨を勝手に移動させることはできませんので、役所の許可を得る必要があります。その許可を得たこと証する書面が改葬許可証であり、改葬許可証はそれぞれの遺骨ごとに取得する必要があります。
 よって、上記の例のように3人分(祖父母と父の遺骨)の改葬許可証だけしかない状況では、4つ目の遺骨を移動させることができず、改葬手続きを進めることができません。


新たに改葬許可を申請する


 正体が分からない遺骨が出てきた場合、その遺骨に対して新たに改葬許可を申請します。
 ただ、改葬許可申請書には遺骨の氏名や本籍などを記入する必要があるのですが、遺骨の正体がわからなければ書きようがありません。その遺骨の詳細がどうしても分からない場合は、改葬許可申請書の該当欄に『不詳』と記入すれば対応してくれることがあるようです。

改葬許可申請書の見本

 改葬許可申請書の様式は市によって異なります。見本は神戸市の改葬許可申請書です。
 正体不明の遺骨が出てきた場合、『改葬の理由』『改葬の場所』以外の欄は不詳と記入するしかなさそうです…。役場の方と相談してみましょう。

土葬されていた遺骨は再火葬する


 現在は火葬率が99%を超え、遺体が土葬されることはほとんどありません。しかし古いお墓の中には、土葬された遺骨が納められていることがあります。
 お墓や遺骨のことを規定している墓地埋葬法では、土葬のこと埋葬、火葬された焼骨を納骨することを埋蔵(収蔵)と、両者を区別しています。土葬されていた遺骨は、改めて火葬(再火葬)する必要があります。現在の墓地は、焼骨の埋蔵のみを認めている場合がほとんどだからです。
 再火葬の手続きや担当部署は役所ごとに異なりますが、概ね次のような流れになるようです。

①役所に担当部署を問い合わせ、火葬場を予約する。
②火葬を申請し、火葬許可証を入手する。
③土葬されていた遺骨と火葬許可証を火葬場に持参し、火葬を行う。

 再火葬を済ませたら、改めて改葬を申請します。

お問い合わせ

 改葬手続きを進めていると、予期せぬ出来事が起こることがあります。そんなときでも、役場や霊園などの各担当者との調整で手続きを進められることがあるので、困ったときは遠慮なく相談してみましょう。

・お墓の引越しをしたい!
・改葬の手続きはどうすれば…
・うちも改葬したほうがいいのかな?

 上記のようなご要望、疑問、お悩みをお持ちの方は是非さくらい行政書士事務所までご相談ください!
お問い合わせ大無料


2016-12-09 | Posted in お墓の引越し、墓じまいComments Closed 

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