離婚後の戸籍
目次
離婚したら、妻と子の戸籍は?
戸籍関係は後に遺言書を残すときや相続手続きを行うときなどに必要となる重要なものです。どうなるのかを抑えておきましょう。
離婚後の妻の戸籍
◆元の戸籍(妻の親が筆頭者の戸籍)に戻る
◆自分が筆頭者の新しい戸籍を作る
元の戸籍に戻る
離婚をすると、原則として婚姻前の戸籍に戻ることになります。これを復籍といいます。
妻の親が筆頭者となる戸籍に戻るので、両親がすでに亡くなっている場合は復籍することができません。
また、一つの戸籍に入ることができるのは一世帯だけなので、復籍すると自分の子を同じ戸籍に入れることができなくなってしまいます。子どもを自分の戸籍に入れたい場合は、妻が筆頭者の新しい戸籍を作る必要があります。
自分が筆頭者の新しい戸籍を作る
夫が筆頭者の戸籍(婚姻時に作った戸籍)から出て、妻が筆頭者である新しい戸籍を作ります。通常、離婚届の中に復籍するか新戸籍を作るか選択する項があります。新しい戸籍を作る際には、旧姓でも婚姻時の姓でも、どちらの姓でも選ぶことができます。
離婚後の子の戸籍
◆何の手続きもしない
◆妻が新しく作った戸籍に入る
何の手続きもしない
子は夫が筆頭者の戸籍に入っています。離婚後に子の戸籍関係の手続きを何も行わなければ、子は夫の戸籍に入ったままです。たとえ親権者が妻で一緒に生活していても、妻と子の戸籍は別々になってしまいます。
妻が新しく作った戸籍に入る
新しく作った、妻が筆頭者の戸籍に入ります。その際には、家庭裁判所への手続きが必要となります。
まず子の住所を管轄する家庭裁判所に対して『子の氏の変更許可申立書』を提出し、審判を申し立てます。妻が旧姓に戻さない場合でも、子供を夫の籍から抜いて妻の戸籍に入れるには、子の氏の変更許可申立ての審判が必要となります。離婚後の妻の戸籍謄本と、元夫の戸籍謄本を添えて家庭裁判所に申立すれば、ほとんどその日のうちに審判は処理されます。
その後、『許可審判書の謄本』と『子の入籍届』を市区長村役場に提出することで、子供は母親と同じ戸籍に入ることができます。
子が成人している場合は?
分籍とは、親の戸籍から離れて新しい戸籍を作ることです。自分ひとりだけの戸籍なので、筆頭者はもちろん子自身となります。
また、成人していなくても子が15歳以上であれば、子の自主的な判断により父母のどちらの氏を称するかを決めることができます。『氏変更許可申立書』も『入籍届』も、子が直筆署名し、子自らが届出人となることができます。
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