本山納骨をオススメする3つの理由
開祖が眠る寺院に埋蔵する本山納骨
本山納骨の歴史は古く、平安時代の終わりごろから見られるようになったといわれています。浄土真宗での本山納骨が有名ですが、浄土真宗以外の廟所でも納骨を受け入れています。故人の宗旨や宗派が本山のものと異なっていても、納骨してもらえる場合が多いです。
本山納骨では、分骨(分骨の解説はこちらから)した遺骨の一部を納める分骨納骨が一般的ですが、全ての遺骨を納骨する全骨納骨を受け入れている本山もあります。一度お墓に入った遺骨も受け入れてもらえるので、改葬先の候補にもなるかと思います。
本山納骨の3つのメリット
◆本山なので運営面での安心感が高い
◆墓石を建立する必要がない
本山納骨をすると、開祖が眠る寺院で供養してもらえます。信仰に篤い人にとっては一番のメリットとなるのではないでしょうか。また、遺骨を預かるのは本山なので、寺院の今後の運営に対しても信頼でき、安心感があります。
本山納骨では合祀(他の人の遺骨と共同で埋蔵)されることが多いです。
合祀されてしまうと後になってから遺骨の取り出し等はできないので、他人と一緒に埋蔵されることに抵抗がある人は注意しておきましょう。といっても、合祀されるのは同じ宗派の人たちなので、「どこの誰と一緒になるかわからない」という不安は少し軽減されるかと思います。
永代供養墓や納骨堂などと同じく本山納骨では墓石を建立する必要がなく、その部分の費用を抑えることができます。
しかし、「費用が安価だから」という理由のみで本山納骨を希望するのは避けましょう。本山に対しても他の納骨希望者に対しても失礼にあたってしまいます。
こんな方は本山納骨を検討しては?
◆遺骨を手厚く供養してもらいたい方
◆深刻なお墓の問題を抱えておられる方
本山納骨への4ステップ
所定の申込書を取得して宗派の本山に提出します。申込書には、名前、戒名、命日、所属寺院等を記入します。戒名や法名がない場合は記載しなくても良いことが多いそうです。
納骨の受付は随時行っているようですが、事前に確認をしたほうがよいでしょう。各宗派の本山は下に記載しております。
2.遺骨のお渡し
遺骨をお渡しする際、全骨納骨の場合は埋葬許可証や火葬許可証、分骨して一部のお骨を納骨する場合は分骨証明書、改葬の場合は改葬許可証の持参が必要となります。
本山納骨は基本的に分骨された遺骨を受け入れています。全骨納骨を希望する場合は、事前に本山へ確認しておきましょう。
3.お堂にて読経
お経の中で名前を唱えられ、ご家族が焼香します。
4.納骨の完了
御廟で読経・納骨をして本山納骨の完了です。寺院によっては上記の読経や納骨に参加できないところがあります。
納骨を受け入れている本山一覧
各宗旨の本山は、こちらになります。
◆天台宗総本山 比叡山延暦寺 (滋賀県)
◆浄土宗総本山 知恩院 (京都府)
◆浄土真宗大谷派(東本願寺)総本山 大谷祖廟 (京都府)
◆浄土真宗本願寺派(西本願寺)総本山 大谷本廟 (京都府)
◆日蓮宗総本山 久遠寺 (山梨県)
◆曹洞宗総本山 永平寺 (福井県)
◆和宗総本山 四天王寺 (大阪府)
◆一心寺 (大阪府)
※一心寺はいわゆる本山ではありませんが、本山納骨に近い活動をしている
ので、紹介いたします。
お問い合わせ
自分のお墓をどうするか考えている方もお墓の引越し先を探している方も、本山納骨はかなり魅力的な選択ではないでしょうか。もし本山納骨を決心された場合はご縁があったことに感謝し、礼を尽くす振る舞いを心がけましょう。
・本山納骨を希望したい!
・納骨する際に気をつけることは…?
・お墓の引越し先を本山にするには?