遺産分割協議書の完成度を高める3つの印章


16.8.29.1
 相続人全員による遺産分割協議がまとまったら、その証拠として署名と実印による押印をします。

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 協議書はこれで完成ですが、さらに三種類の押印で協議書の信頼と利便性が高めることができます。契印、割印、捨印の三つです。必ず、相続人全員が協議書に押印したものと同じ実印を使用します。

契印とは

 遺産分割協議書がA4またはA3の用紙一枚に収まりきらなかった場合、二つ以上の書類が一つの文書として成立していると示すために契印を押します。ページの境目にまたがるようにして押印します。
 遺産分割協議書が何枚にも渡るようなら、製本テープを使って袋とじにした方が契印を押すのに便利です。袋とじにしてある場合、契印は帯と表紙にまたがるようにして押印します。表表紙、裏表紙のどちらでもかまいません。文房具屋だけでなく、最近では100円均一のお店でも製本テープを取り扱っているようです。


契印の押し方

契印の押し方(1)
契印の押し方(2)

割印とは

 遺産分割協議書は通常、各相続人が1通ずつ保管できるように相続人の人数と同じ通数を作成することになります。作成された遺産分割協議書が全て同じ内容であることを示すために押印するのが割印です。各文書を少しずらして重ね合わせ、それぞれにまたがるようにして押印します。

割印の押し方

割印の押し方

捨印とは

 捨印とは、訂正箇所が出てくることを見越し、文書の欄外にあらかじめ押しておく訂正印のことをいいます。遺産分割協議書の完成後に訂正をする場合、相続人全員が訂正印を押すか、遺産分割協議書を作り直す必要があります。どちらにしろ大きな手間がかかってしまいます。捨印が押してあれば間違いを簡単に修正することができるので便利です。捨印を利用して修正する場合は、削除したい部分を二重線で消してから正しい文字をいれ、捨印の傍に「〇行目 削除◇字 加入△字」と修正内容を記入します。

捨印の押し方

捨印の押し方

捨印の危険性とは?

 捨印が悪用され、遺産分割協議書の内容を書き換えられてしまうかも…と心配される方もいらっしゃるかと思います。不動産などの大きな価値のある財産を相続する人の名前を書き換えられてしまう、ということもあり得ないことではありません。
 しかし、捨印によって訂正できるのは家屋番号や不動産の表示などの軽微な間違いに限られ、相続人の変更などの大きな修正は遺産分割協議書の作り直しによりされるものと判断されるのが通常です。よって、相続人などの重要部分を捨印により変更された遺産分割協議書では、登記名義の変更などができないと解釈されます。万が一、勝手に訂正された遺産分割協議書で登記名義人等が変更された場合は、後からその遺産分割協議書は無効であると主張することになります。


お問い合わせ

 法務局や金融機関など、遺産分割協議書は様々なところに提出を求められます。やりとりでボロボロになってしまわないよう、遺産分割協議書は少し厚みのある丈夫な用紙で作成したほうが良いでしょう。

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2016-08-30 | Posted in 相続手続きComments Closed 

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