ペットとお墓


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 家族にとってペットがかけがえのない存在となって久しく、ペットが亡くなった悲しみはとても大きいものです。
 そんな大切な家族の一員だったからこそ、ペットのための供養やペット用のお墓も増えてきています。それではペットを家族の一員として、家族のお墓にペットの遺骨を納めることはできるのでしょうか?

ペットの納骨の可否


 「かけがえのない家族だから…」、「人の骨もペットの骨も本質的には変わらないから…」このような考えから、ペットの遺骨も自由にお墓へ納められると思われている方が多いです。
 しかし、墓地の管理者(住職さん、自治体など)の承諾がなければペットの遺骨をお墓に入れることが出来ない場合がほとんどです。ペットに対する考え方の違い、動物と一緒のお墓に入ることへのタブー視などから、人のお墓にペットの遺骨を納めることは認められづらいのが現状です。


ペットの納骨が認められやすい墓地は?

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 公営墓地や寺院墓地では難しい「ペットと一緒に入れるお墓」ですが、民間墓地では増えてきています。(墓地の分類の解説はこちらからどうぞ)
 ペットの納骨が可能な場合、利用規約に「ペット可」という文言が入っているので、問題なくペットの遺骨をお墓に納めることができます。墓石にペットの名前を刻印することができたり、ペットの姿をかたどったペット墓石を建立することもできるなど、ペットと共に眠るのに相応しい墓地といえます。

 ただ、ペットの納骨が可能な墓地、霊園であっても、やはり動物が苦手という方に対する配慮もなされています。墓地の全域ではなく、一部の墓域のみをペット可の区画として販売していることが多いです。
 ペットと一緒に眠れる墓地を希望している方は、購入の際に区画の指定があるかどうかを確認しておきましょう。上述したペットの名前の刻印やペット墓石建立の可否も、希望するならよく確認しておくべきです。


ペット納骨の費用

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 ペットの遺骨の納骨、墓石への名前の彫刻などを行うと、費用はどれくらいかかるのでしょうか。順番に解説したいと思います。

納骨の費用

 ペットの遺骨を納骨するためには、まずお墓を開ける作業が必要となります。依頼する石材店さんによって異なりますが、お墓を開ける工賃として5万円前後かかります。
 ペットの名前の彫刻も、3~5万円ほどかかると思われます。

法要の費用

 ペットに対しても、人間と同じような法要をしてもらえるのでしょうか。
 寺院や僧侶によってはペットの法要を受け付けないところもありますが、上述の通り、最近ではペットもかけがえのない家族の一員として受け入れている人が増加しているため、ペットのための法要を行う寺院・僧侶が増えてきました。
 教義によってではなく、ペットの死を通じて命とは何かを見つめ直し、家族が一同に集まってそのご縁に感謝するという意味で行われているようです。
 僧侶に依頼して法要を行うのなら、お布施が必要となります。お布施の額は、1~3万円程度が目安となります。


自分が先に亡くなってしまったら!?

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 ペットと同じお墓に入りたいという希望を持っている方がペットより先に亡くなってしまったら、その希望を叶えるためにはどうしたらよいでしょうか。

 前提として、その方がペットも納骨できる墓地と契約していて、そこに埋葬されておく必要があります。亡くなったペットをそこに納骨してもらいたいなら、エンディングノートや遺言書にその希望を書いておくと良いでしょう。
 但し、ペットの死後についてどれだけ詳細に記したとしても、ペットの遺骨をどうするか関しては法的効力がないので、希望がかなえられるかどうかはわかりません。出来るだけ実行してもらえるようにするには、エンディングノートや遺言書を書く前に、信頼できる人へペットの納骨をお願いしておきましょう。遺言執行者を指定したり、遺言に負担付遺贈を盛り込んでおくことも有効です。
 エンディングノートや遺言書は書いておけばOK!というものではなく、自分の希望をご家族や大切な人に伝えるためのツールとして活用しましょう。


お問い合わせ

・自分のお墓にペットの遺骨も入れたい!
・ペットといっしょのお墓に入れるのかな?
・ペットの納骨について書いた遺言書を書いておきたい…

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2016-05-12 | Posted in お墓ニュースComments Closed 

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